第8回  平成16年(2004年)10月28日掲載

 カワセミ


 
  


 
輝くブルーの背にオレンジ色の腹、長いくちばしと短い足。チィーと鋭く鳴いて水面をかすめ飛び、小魚を捕らえると、枝にたたきつけてから上を向いて丸飲みです。人気の高い、いつ見ても素晴らしい鳥で
す。  
 かつて農薬がさかんに使われた頃は数が大幅に減って、川の中流から上流にかけてしか見られなくなり、「清流の宝石」と呼ばれていました。数が回復し、下流域でも見えるようになった今は、「水辺の宝石」とか「飛ぶ宝石」と呼ばれています。
 この写真は、さいたま市秋ヶ瀬公園ピクニツクの森の池で撮影しましたが、小魚がいるところなら、県内多くの川や沼などで見ることができます。
 見沼田んぼを流れる芝川で、平成15年8月から今年(平成16年)7月までの1年間、さいたま市三室地区定例探鳥会において観察された割合を調べてみました。
 雨で中止2回、カワセミが見えたのは7回、見えなかったのは3回。ごく簡単な計算、つまり探鳥会が実施できれば、70パーセントという確率でした。
 70パーセントといっても、ある時は数人がチラッと見えた程度、ある時は全員がじっくり望遠鏡で観察できたりと、見え方にはいろいろ差があります。それでもこれは、かなり高い割合であると言えます。
 芝川は、生活排水も流れ込んでいてゴミも多く、お世辞にもきれいな川とは言えません。さいたま市立病院や住宅街が畑の向こうに見える、そんなところで、という驚きも含めて、カワセミが出ると、探鳥会は一気に活気付きます。
 草木が1年で最も多彩に色づいた水辺に、宝石がきらめいて飛ぶ、これからそんな季節です。  



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