第40回 平成20年(2008年)1月24日掲載


アカゲラ

 2005年夏は気温が高かったので北国や標高の高い地域の実りが豊かになり、その年の冬はツグミたちの飛来が遅くなりました。06年夏は北国の気温が低かったので、餌がなくなったのでしょうか、次の冬ウソなどが多数渡って来ました。そして昨年夏は暑い日が続いたので、この冬、渡って来る鳥たちが少ないか、出足が鈍いと予想しました。今のところ残念ながら、その予想は当っているようです。     東北以北ではあれこれ鳥が多いとの情報が伝わって来ますが、ここ関東地方平野部の林では、北から南下してくる鳥も、標高の高いところから降りてくる鳥もあまり見かけず、「今年は鳥が少ないね」と野鳥の会の県支部会員たちは話し合っていました。
 先月末ごろからアオジ、シメなどを大分見かけるようになり、林の中は少しずつ平均的な冬の様相に近づこうとしていますが、しかし、私はまだこの冬アカゲラに会っていません。赤い帽子と白黒縞模様を身にまとい、キョッキョッと声が響き、林全体が華やかになる鳥です。
 県内の低山帯以上では通年生息する留鳥、低地帯のさいたま市秋ヶ瀬公園では、冬の間だけ飛来する冬鳥です。虫を主に食べますが、植物の豊かさは虫など生物層全体につながるという間接的な影響があるのでしょう。

 おっと、この原稿を書いている最中に、アカゲラが来たという知らせが届きました。急に今度の休日が楽しみになりました。林の中に椅子を据え、本でも読みながら、アカゲラの声が響くのを待つことにしましょう。居眠りしていても、キョッキョッと起こしてくれます、きっと。

 


読売連載入口に戻る
前に戻る
次に進む