第43回 平成20年(2008年)5月15日掲載


キビタキ

 私たちは県内各地で年100回以上の探鳥会を開催し、述べ5000人近い人たちに、身近な自然の素晴らしさと大切さを知っていただく活動を続けています。そのひとつとして4月27 日さいたま市桜区の秋ヶ瀬公園で開催した探鳥会には私もリーダーの一人として参加、約50 人のみなさんと林の中の時間を過ごしました。
 おなじみのウグイス、メジロなどの歌が流れる中、この季節の人気者オオルリのゆるやかなメロディが、耳を引きつけます。そして、ピッコロロと飛び跳ねるような早いリズムをきざむのは、オオルリと人気を二分するキビタキ=写真=の声です。春と秋の渡りの途中、県内低地の林に立ち寄ります。
 探鳥会の最後に、その日観察できた鳥を皆でチエックしている間も、キビタキは近くの梢で歌い続け、私たちの気を散らせてくれました。
オスは黄、黒、白、鮮やかな衣装をまとっています。誇らしげに胸を張ったその姿を見ることができると、いつもながら、ささやかな贅沢ができたような気になります。旅の途中のひと休みを終えたキビタキは、緑の中の鮮やかな記憶を残し、山地や北の国に向けて飛び去りました。
 

 



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