第51回 平成21年(2009年)2月12日掲載


ベニマシコ

 秋から初冬にかけて北の国から渡って来たばかりの小鳥たちは、色彩が少し薄いように見えます。日本で冬を越して1月に入ると徐々に変化が見えるようになり、2月にはかなり色鮮やかになります。春になると北国の繁殖地に旅立ち、結婚、子育てをしなければなりません。その準備が始まっているのです。 
 結婚直前の2月から3月ころ、1年で最もきれいな衣装で身を飾ります。ベニマシコもそうです。戸田市の彩湖のほとりでフイッフイッと鳴いていたオスは、一段と鮮やかで、まさに漢字で書く「紅猿子」そのものでした。セイタカアワダチソウの種をほおばり、種の綿毛がゆるやかな風に乗っていました。 
 全長はスズメとほぼ同じ15 センチですが、尾が長く見えます。オスは顔、腹などが紅色を帯び、メスは褐色で地味な色彩をしています。モンゴル、シベリア、サハリン、日本では北海道、青森などで夏の間繁殖し、冬には南に渡るものがいます。その一部が埼玉県にも飛来し、それほど数は多くありませんが、数羽ずつの群れで冬を越します。 
 2月、小鳥に限らず、いろいろな野鳥たちの春の準備が始まっています。 

 



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