第57回 平成21年(2009年)7月30日掲載


ガビチョウ

 野鳥の会県支部の事務局には、様々なお問い合わせが、会員だけではなく、一般の方々からも、たくさん届きます。ここ数年目立って増えているのが、ガビチョウ=写真=に関するお問い合わせです。「見慣れない鳥がいる」、「聞いたことがない鳥の声が聞こえる」などなど。
 ヒヨドリくらいの大きさで少し太め、赤みのある褐色で、目の周りの白く太い縁取りと、その縁取りが目の後ろの方に伸びているのが目立ちます。声は大きく、言葉では説明しにくい複雑さで賑やかに鳴きます。賑やかというより、やかましいと言いたくなるほどです。
 本来中国南部、インドシナ半島などに生息しますが、日本には飼い鳥として多数輸入され、それが野生化して各地で増え、在来の野鳥たちの生態に悪影響を与えるのではないかと心配されています。外来生物法による特定外来生物です。
 「野の鳥は野に」。野鳥の会の創始者・中西悟堂の言葉です。それに反し野の鳥を籠に閉じ込め、日本にまで運び、商品として取引したあげく、本来の生息地ではない日本の野で野生化させてしまう。鳥に責任は一切ないのですが、ガビチョウは、多くの問題を示す存在です。

 



読売連載入口に戻る
前に戻る
次に進む