第61回 平成21年(2009年)12月3日掲載



モズ

 すじ雲が流れる青空にキィーッキィーッ、キチキチキチと、モズ=写真はメス=の「高鳴き」が響くと、関東平野に住む私たちは、秋の訪れを実感します。オスもメスもそれぞれが冬の間のなわばり(餌場)を主張する争いは11 月末ころには終り、風は一段と寒くなります。
 モズは「はやにえ」の習性もよく知られています。バッタが枝先で干からびて、ゆれていたりします。餌の少ない冬に備えた貯食とも言われますが、後で食べられる割合は少ないようです。
 獲物を食べている途中に敵が来て逃げ、獲物だけが残ったのでは? いや、敵に追われなくても、はやにえを残して飛び去ります。貯食場所を忘れてしまうとか、たまたま多く取れた獲物を刺しておくだけとか、物によるなわばり誇示という説などもありますが、結局、はやにえの目的は良く分っていないようです。写真の右下は、小さな看板の角に残されたカエルです。
 漢字で「百舌鳥」と書くこともあり、他の鳥の鳴きまねが上手です。バイクレース場近くの梢で、ブブンブブンとバイクの音をまねていたという話も聞きました。身近な鳥であるモズ、結構話題の多い小さな猛禽です。

 



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