第64回 平成22年(2010年)3月11日掲載



ミヤマホオジロ


 落ち葉のかげで水浴びをしているミヤマホオジロ=写真=に、カメラマンたちが息をひそめ、シャッターを押します。久し振りに出かけた北本自然観察公園で出会ったシーンです。私も横の方から、そっと撮影させてもらいました。
 全長約16 センチ。夏の間はシベリア南東部・朝鮮半島・中国の一部で子育てをして、冬は中国南部や日本に渡って来ます。眉やのどの黄色がきれいなホオジロ科の鳥です。
 浅い水に腰を落としたミヤマホオジロは、羽をふるわせ、何度も水しぶきを上げます。寒い冬の間も、鳥たちに水浴びはとても大切です。羽の手入れをおこたらず、体温や飛ぶ力、清潔さを保たなければなりません。日毎に暖かさが増し、北国に帰る日が近づく今は、ましてや水浴びに力が入ります。
 ここは、野鳥たちの聖域を作ろうと、野鳥の会の先輩たちが続けた活動が実った自然観察公園です。ミヤマホオジロのほかには、巣作りの材料集めに忙しく、コケやクモの巣をくわえたエナガ、青い衣装が一段と鮮やかになったルリビタキ、大きな種を軽々と持ち去ったヤマガラ、それらを楽しむたくさんの人たちに出会いました。

 



読売連載入口に戻る
前に戻る
次に進む