第65回 平成22年(2010年)4月8日掲載



春を黄色に彩る マヒワ



 さいたま市内の荒川河川敷に広がる公園で、クヌギの枝の花芽がはじけ、黄色の花穂が伸びはじめると、それに誘われた黄色の小鳥マヒワ=写真=がやって来ます。10 数羽の群れがチュイーン、ジュイーンと小さく鳴き交わしながら少しずつ移動し、黄色の花穂で、さかんに何かを食べています。何を食べているのかと目をこらしても、動きが早く、黄色が黄色にまぎれてしまいます。
 全長12 センチ、スズメより小さなアトリ科の鳥で、世界の分布はヨーロッパとアジアで大きく分かれています。アジアのマヒワは、夏はサハリンや中国東北部などで、冬は日本や中国南部などで過ごします。ごく一部が日本国内でも繁殖しますが、大部分は冬鳥です。   
 マヒワの飛来は年によりばらつきがありますが、この公園では少なくともここ3年ほど連続して、クヌギの花穂が伸びはじめる季節に姿を見せています。この写真は昨年4月12 日に撮影しました。その頃、アオジ、シメなどの冬鳥は次々北の国に帰り、少なくなっていきます。近くの田んぼにはムナグロなどの旅鳥が姿を見せ始めています。マヒワたちは、そんな春の一部を黄色に彩り、通り過ぎて行きます。 

 



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