第78回 平成23年(2011年)6月22日掲載


フクロウ



 5月初め、ある公園でフクロウが子育てをしていることがわかりました。公園を中心に活動している野鳥クラブの会長K氏が直ちに管理者に相談し、周辺にロープを張ってもらいました。できるだけ広く張りたいのですが、園路の関係もあり、必要最小限の広さです。
 その数日後には巣穴から幼鳥が顔を見せるようになり、多くのレンズがいっせいに向けられました。気がもめる日が続きました。カメラマンたちが近寄りすぎたり、騒ぎで子育てに悪影響を与えないだろうか。かつてどこかであったように、密猟者に狙われないだろうか、などなど。
 何も知らずに公園に来た人たちは、カメラの列に目を丸くしています。通りすぎる子どもたちみんなに「あそこにフクロウの赤ちゃんがいるよ」と教えてあげたいのですが、それがだれに伝わるか分らないことを考えるとやめた方が良いのかとなやんだり、そんな心配症を笑われたりしているうちに6月に入り、9日間の海外旅行から帰って来ると、3羽の幼鳥は無事に営巣木を離れ=写真=、公園内で目撃されることも少なくなっていました。少しほっとして、こうなればもう彼らの力を信じるだけ。はばたけ、フクロウたち。

 



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