第98回 平成25年(2013年)3月21日掲載




シロカモメ


 昨年3月、荒川近くの水辺で、シロカモメ=写真=を見つけた。ブイの上で羽を伸ばしたり、あくびをしたりして休んでいたが、やがて西、荒川本流の空に飛び去った。
 シロカモメは海岸地方では特に珍しい鳥ではないが、県内では、写真とともに当会に報告が寄せられた確認記録として、これが3例目になった。全国でカモメ属の鳥は20 種記録されているが、県内ではユリカモメ、ウミネコ、カモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメと本種の6種にすぎない。そんな海なし県でも、観察を続けていれば、出会いに恵まれることもある。
 全長70 aほどの大型カモメ。北極圏の広い地域で繁殖し、冬は太平洋や大西洋の北部沿岸に南下する。日本には冬鳥として、北日本に多く渡って来る。日米渡り鳥条約と日露渡り鳥条約の指定種。
 この写真のように全身の羽がほぼ白く、その名の通りなのは、若鳥の時だけ。生後4年目に成鳥羽になると、背と翼上面は淡い青灰色を帯びる。それでも他のカモメ類に比べるとかなり白っぽく見える。
 季節が動く3月。鳥たちも南から北へ、あるいは低地から山地へと、大きく移動する。


 



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