第101回 平成25年(2013年)6月20日掲載




オオヨシキリとコヨシキリ


 強い日差しをはね返し、アシ原で賑やかに鳴き続けるオオヨシキリ=写真左=。「ギョギョシギョギョシ」と鳴く声は時にはやかましく、色濃い夏を演出する。全長約18a。
 圧倒的にオオヨシキリの声が覆う河川敷の片隅、少し丈の低い草原では、コヨシキリ=同右=が、軽やかな声を響かせている。その鳴き声を文字にあらわすのは難しいが、オオヨシキリの声を柔らかく音楽的にしたとでも言おうか、「草原のジャズシンガー」と言われる声で複雑に長い時間鳴き続ける。ここ数年、この河川敷のコヨシキリはほとんど1つがいだけになってしまった。全長約14 a、その名の通り小さい。コヨシキリは黒褐色の頭側線(白っぽい眉斑の上の黒い線)が目立ち、口の中が赤いオオヨシキリに対し、コヨシキリの口中は黄色に見えるなど、大きさ・鳴き声以外にも外見上の違いがあり、見分けるのは難しくない。
 両種とも夏の間だけ日本や中国などに繁殖分布する夏鳥で、日露渡り鳥条約、日中渡り鳥協定の指定種になっている。国内の分布では、青森県や北海道など北の方に私たちが旅すると、オオヨシキリが少なく、コヨシキリが多くなる傾向を見ることができる。


 


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