第129回 平成28年(2016年)2月6日掲載




ミミカイツブリ


 さいたま市・戸田市などに広がる彩湖は、冬、日本で見ることができるカイツブリ類5種を、全部見ることができる。
 彩湖に限らず、1年中あちこちの水面で見ることができるおなじみのカイツブリ以外は皆冬鳥で、首が長く一番大きいカンムリカイツブリ、それより少し小さいアカエリカイツブリ、普通のカイツブリと体形や大きさが似ているハジロカイツブリと、ミミカイツブリ=写真=だ。
 体形の似ている3種は、褐色の濃淡に見えるのが普通のカイツブリ、白と濃い褐色、ほとんど白黒のように見えるのが、ハジロカイツブリとミミカイツブリ。この両者は、頭部の輪郭、くちばしなどに違いがある。
 「ハジロ」は「羽白」だが、「ミミ」は、夏の繁殖時期に目の後ろから後頭部にかけて金色の飾り羽が出る。それを「耳」と見てそう呼ぶ。冬に飾り羽はない。私たちが見るのは、「ミミ」のないミミカイツブリだ。
 見る機会が最も少ないのは、ミミカイツブリ。冬、日本に渡ってきたミミカイツブリは海で過ごすものが多く、そのために県内で見る機会は少ない。また、他の渡りするカイツブリ類より秋の飛来は遅く、春の渡去は早い。滞在期間が短い。3月に入ると帰り始め、3月中にはほとんどいなくなる。
 この冬ミミカイツブリを見たのは、まだ2度だけ。彩湖で探すチャンスは、早くも残り少なくなっている。

 




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