第133回 平成28年(2016年)7月16日掲載




アオサギ


  梅雨の合間の水辺で羽ばたくひと際大きな鳥は、アオサギ=写真=。漢字では「青鷺」と書くこともあるが、普通は「蒼鷺」と書く。アオサギの「アオ」は鮮やかな青ではなく、ややくすんだ青灰色である。背などは明るく、翼の一部などは濃い色になっている。英語では
「Grey Heron」と言う。ただし、後に出てくるオオアオサギは「Great Blue Heron」だから、やはり青と灰色の中間的な色という認識のようだ。
 全長90a以上。日本では最大級のサギ。私が鳥の観察を始めた40年ほど前は、あまり多くなかった。その後いつごろからか見る機会が増え、私が会の事務局を担当するようになった後には、「ツルがいる」という電話を頂いたことが、一度ならずあった。いずれもアオサギだった。かつて尾瀬沼に来たツルは、天然記念物の報告書にも記載されているが、実はアオサギの誤りであったという話を紹介した本もある。一般の方が間違えるのは、無理もない。近頃、多くの鳥が数を減らしているように思える中で珍しく数を増やし、今や日本の水辺では、見慣れた鳥になっている。
 世界にはもっと大きなアオサギがいる。北米のオオアオサギは全長1b30a以上、アフリカのオニアオサギは、全長1b40a以上にもなる。それぞれの現地で見た印象を重ね合わせると、日本の水辺には日本のアオサギが最も似合うとは、言うまでもないことか。

 




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