第141回 平成29年(2017年)4月15日掲載




ハマシギ


  当会の研究部が「県野鳥分布調査2005〜10年」をとりまとめ、発表した。20年前、1985〜90年の前回調査を引き継ぎ、それぞれ一定期間内の夏鳥と冬鳥について会員から送られたアンケート調査ハガキに、野鳥情報、探鳥会報告を加えて整理し、緯度経度で区分する地域メッシュに表示したものである。
 諸般の事情で調査期間からとりまとめまで7年も経過したことや、県内全域をカバーしていないことなどから、現在の県内野鳥分布状態を完全に示すものとは言えないが、前回の調査と比較することで、変化の一端を見ることができると言える。
 分布メッシュ数が増加したのは、夏鳥調査でツミ、カワウなど、冬鳥調査でベニマシコ、アオバトなど。減少したのは、夏鳥調査でタシギ、ヒクイナなど、冬鳥調査でハマシギ、シロチドリなどである。その中で最も変化が大きかったのは、ハマシギ=写真=。メッシュ数割合が前回の5%しか観察されなかった。
 漢字で書くと「浜鷸」。海洋性で、広い干潟などを数千羽の大群で飛ぶこともあるが、埼玉では、小群を川岸に見る程度である。今はもう冬鳥は姿を消す季節だが、より南の地域で越冬していたグループが、旅の途中に立ち寄るころでもある。今春は、長めで少し湾曲したくちばしのハマシギを、注意して探してみようかと思う。
 なお、同調査報告書は、会員には定期刊行物「しらこばと」の増刊号として送ったが、当会ホーページでも公開しようと、現在準備中である。

 


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