第142回 平成29年(2017年)5月27日掲載




コサギ


 前回に続き、今回も減少した鳥の話。
 鳥友に誘われて、サギのコロニー(集団営巣地)を訪ねた。サギたちは冬の間の比較的地味な冬羽から、繁殖期のための夏羽に衣替えするが、コロニーに集まったサギたちは、更に華やかな「婚姻色」に染まっていた。ダイサギの目先は鮮やかに青く、チュウサギの虹彩は朱色、コサギ=写真=は白い冠羽が伸び、目先は赤紫、黄色の足指は赤みを帯びている。ここでは、ダイサギが最も多く、コサギ、チュウサギ、ゴイサギの順の様に見えた。
 かつて最も数が多く、ありふれた鳥と思われていたのが、コサギである。それが、ここでも数を減らしている。コサギは今やフィールドで少数派だ。
 県内26ヵ所で継続開催された当会探鳥会の記録をまとめてみたところ、1984年から88年の4年間では、コサギの観察割合が90%近くであったのが、約25年後には25%近くに減少したと、会の定期刊行物「しらこばと」1311月号で報じている。ダイサギは同じ時期に30%から50%に増加しているのに対し、コサギの観察割合減少は、際立っている。
 コロニーの数が減少したとの報告もある。だが、ダイサギは同時期に増加傾向にあることを見ると、コロニーの減少だけがコサギ減少の原因であるとは、言い切れないように思う。
 子供のころから見慣れた鳥がいつの間にか急速に数を減らし、その原因がよく分からないことが、怖い。

 


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